近年、コミックやアニメなどで舞台となった日本の各地を巡る“聖地巡礼”というのが流行っています。アニメの場合、登場する風景は実際の場所をモデルにすることも多く、その地を訪れて浸りたいのがファン心理。また、ドラマや映画のロケ地の場合、その場所がそのまま劇中に登場するのでワクワク度も大きいでしょう! 今回は、名作映画などに登場する各国のロケ地を紹介していきましょう。

世界にある、あの映画のあの場所!

大好きなドラマや映画で観た場所が日本国内であればまだいいのですが、海外となると話は別。せっかく海外旅行に行くのなら、見逃さずに訪れたいところです。好きな映画のタイトルでネット検索すればロケ地の場所が判るので、まずは要チェック。その場所を入れ込んで旅行計画を立てればOK。また、海外旅行の計画を立てた時に、その地域がどんな映画のロケ地になったのかをチェックして、行く前に観ておく逆引き的な発想もアリです。こうすることで海外旅行の楽しみがひとつ増えることにもなりますよ!

世界各国の名作映画のロケ地

『ローマの休日』いわずと知れたオードリー・ヘップバーン主演のラブストーリー。すべてのシーンをイタリアのローマで撮ったというだけに、ローマ中で映画のワンシーンが見られます。現在は国立絵画館になっている「バルベリーニ宮殿」、「フォロロマーノ」「マルグッタ通り」「トレビの泉」「真実の口」をはじめ、名シーンが取られた場所が多数あります。あえてどのシーンかはお伝えしません。自分自身で確かめて下さいね!

『ニュー・シネマ・パラダイス』映画がまだモノクロだった時代を背景に、映画好きの少年と老人の映写技師が出会って展開するヒューマン・ストーリー。本作の舞台はイタリアのシチリア島です。「ラスカリ駅」「ルーメの聖母マリア教会」「ウンベルト1世広場」などが登場します。物語と現在の時代の違いに思いを馳せるのも一興です。

『英国王のスピーチ』言葉を上手く話せなかったイギリス王ジョージ6世と、その治療をした言語療法士の友情の物語。イギリスのロンドンは、本作をはじめ多くの映画のロケ地になっています。中でも「バッキンガム宮殿」は映画抜きにしても世界的な観光名所。ロンドンに行くなら、本作を観てから行くのがオススメです!

『007/スカイフォール』007シリーズ第23作目にしてシリーズ50周年記念作。ジェームズ・ボンド役はダニエル・クレイグです。本作もイギリスのロンドンがロケ地であり、その街並みをたっぷりと堪能できます。MI6本部になった「SISビル」や劇中では上海のビルとして登場した「ブロードゲイトタワー」などは見逃せない場所です。

『マリー・アントワネット』マリー・アントワネットを描いた作品は多くありますが、女性監督が撮った現代感覚溢れる作品として秀でているのが2006年公開の本作。フランスはパリの近郊にある本物の「ベルサイユ宮殿」でのロケが大半で、普段は立入禁止になっている部屋でのロケも敢行されました。「王妃の寝室」や「鏡の間」「バルコニー」「聖堂」など、本作を思い浮かべて佇めば当時の景色が見えてきそうです。

『サウンド・オブ・ミュージック』ミュージカル映画の名作であり、劇中歌の数々は今でも超有名です。ロケ地はオーストラリアが主で、湖水地方である「ザルツカンマングート」や「ザルツブルグ」のミラベル宮殿、ホーエンザルツブルグ城などです。美しい景色の中で、両手を拡げてヒロインに成りきりたいですね。

『オーシャンズ11』ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモンら共演のサスペンス・アクション、シリーズ第1弾。アメリカのラスベガスを舞台に犯罪ドリームチームの金庫破り大作戦がはじまります。ラスベガスの街並みはほぼ劇中に登場、「ベラジオホテル」の噴水や名優エリオット・グールドの大豪邸もロケに使われています。

『セックス・アンド・ザ・シティ』ニューヨークに暮らす女性たちの恋と仕事を描く本作。ドラマが大ブレイクしたことで映画化もされました。舞台はもちろんニューヨーク。5番街にある「ティファニー」、「パリスシアター」、「グリニッジビレッジ」、エスタープレイスの駅前にある「スターバックス」など、あらゆる場所がロケ地です。また、本作のロケ地を回るツアーもあるので利用するのも方法です。ファンにはオススメ!

現実とは思えない! SF&ファンタジー映画のロケ地

『ハリー・ポッター』ハリポタシリーズで人気のロケ地といえば、イギリスのコッツウォルズ、レイコック村にある寺院です。ハリーたちが通うホグワーツ魔法学校の一部として様々な場所が使用されました。レイコック村自体もロケ地であり、いたる所が劇中のあの場所! まさに見どころ満載の村なのです。

『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』小説「指輪物語」を映画化したファンタジー・アドベンチャーの代表作です。ロケ地はピーター・ジャクソン監督の故郷でもあるニュージーランドで、その全体がロケ地といってもいいほど。美しい大自然のロケ地とCGを融合させてあの世界観を構築しています。中でも人気なのが北部にある町マタマタです。ここは『ホビット』の撮影のために再建された町で、そのまま観光地として残っています。まさに映画そのものの町なのです。

『ジュラシック・パーク』大恐竜が暴れ回るこのシリーズのメインロケ地はハワイです。大自然がそのまま残っているので、島のあちこちで行なわれています。カメハメハ・ハイウェイにあるクアロラ・ランチもロケ地なのですが、ここでは他にも『GODZILLA/ゴジラ』、ドラマの『LOST』や『HAWAII FIVE-O』などが撮影されています。ハワイは多くの映画やドラマのロケ地なので、この他の作品を探してみるのも楽しみのひとつとなりますね。

『スター・ウォーズ』言わずと知れたSF映画の金字塔のロケ地は世界各地にあります。特にエピソード4から6までの初期3部作の時代にはまだCGなどの特撮技術がなかったので、様々な場所で撮影されました。主なロケ地は大自然や世界遺産の絶景地であり、カリフォルニアをはじめチュニジア、グアテマラなどです。グアテマラのティカル遺跡は、反乱軍の基地として使われました。また、エピソード1から3までの新三部作では、イタリアのカゼルタ宮殿などがロケ地となっています。

ディズニーからジブリまで、名作アニメのモデルロケ地

最後に、アニメ作品のモデルとなった場所を紹介していきます。実際の場所を劇中の舞台として、各作品でどのように描かれているかも見どころです。
『アナと雪の女王』ノルウェーのフィヨルドなど
『美女と野獣』ドイツとスイスの国境付近、アルザス地方の街コルマールなど
『塔の上のラプンツェル』フランスの世界遺産、モンサンミッシェルなど
『アラジン』インド、タージマハルなど
『天空の城ラピュタ』イギリスのウェールズ地方/スロバキアのスピシュ城/カンボジアのベンメリア遺跡など
『風の谷のナウシカ』パキスタンのフンザ/ウクライナ、クリミア半島のシュワージュなど
『千と千尋の神隠し』台湾の九份/中国の洪崖洞など
『魔女の宅急便』スウェーデン南西部の都市ウィズビュー/ストックホルムなど
『紅の豚』ギリシャのザキントス島/クロアチアのドゥブロヴィニクなど
『ハウルの動く城』フランスの街コルマール