《意外と知らない? 留学、ワーキングホリデー、ホームステイ》
留学、ワーキングホリデー、ホームステイって?
旅行以外の目的での海外渡航には決まりごとがある
目的を持って日本から海外に行く際には、その内容によって主に以下の必要事項や条件が変わってきます。
※ビザの取得
海外に行く時に必要な重要書類にパスポートとビザがあります。パスポートは海外での自分の身分証となるもので目的に関わらず必ず必要ですが、ビザは旅行の際には必要のない国もあります。ですが留学やワーキングホリデーなどでは目的に応じたビザを取得が条件となります。
※滞在可能期間
海外で現地に居られる期間は数週間から数ヵ月、数年と目的によって様々で、その期間はビザの種類によって変わってきます。滞在可能期間が過ぎる前にはその国を出国しなければなりません。
※現地でできること
滞在可能期間と同様に、ビザの種類によって現地でできることも変わってきます。“学ぶことだけに集中する”“働きながら学ぶ”など、自分の目的に合ったビザを取得することが重要です。
※年齢制限
年齢制限も異なり、何歳までと決まっていたり制限がなかったりと色々です。自分の年齢を考えてビザを取得することも必要です。
※ビザの注意点
前述したように、ビザは海外の国に入る目的に応じて適切な種類を取得する必要があります。そして取得したビザの目的に応じた行動しかできません。例えばアルバイトなどの仕事をしてお金を稼ぐことができないビザで仕事をすると、違法行為として処罰が下され、最悪で国外退去になることもあり得ます。ビザの規定は必ず守るようにしましょう。
留学とは?
留学とは、簡単にいえば海外の国に一定の期間滞在しながらその国の文化や語学、専門知識などを学ぶことで、同時に異国の地での生活で貴重な体験をすることができます。言葉も違う、文化も違う、価値観も違う、生活様式も違う、違いだらけの中での生活は、何物にも代えがたい体験として財産となるはずです。また、留学の期間は、例外もありますが短期では1週間、長ければ4年間というのが一般的で、基本的に年齢制限はありません。覚えておきたいのは、留学ではアルバイトなどの仕事はできないことです。それだけに現地に滞在中の費用はすべて日本から用意していく必要があります。
※留学の種類
海外への留学は主に「正規留学」と「語学留学」の2種類に分かれています。
【正規留学】
海外の高等学校や大学、大学院、専門学校に通って卒業を目指すのが正規留学です。要は日本で学校に通うのと同じように、海外の学校で勉強するということです。
“高等学校”は10代の留学が多く、語学力や適応力、コミュニケーション力を大きく伸ばせるのが利点。10代のうちから国際感覚を身につけるいいチャンスとなるでしょう。
“大学”では30代40代になってから海外の大学に留学する人も多いです。海外ではインターンシップで実際の仕事現場を体験することも多く、より実践的な能力を身につけられます。
“大学院”はキャリアアップや学問をより極めるために、深い専門知識を得られるのが利点で、留学する年齢層も高めといえます。
“専門学校”は日本では学べない、海外ならではの実践的専門知識を身につけて、仕事にすぐ役立つスキルを得るのに最適です。留学年齢層も様々で、日本のみならず海外での就職の実現も近づきます。
【語学留学】
語学力に特化して勉強をしたいのであれば、語学留学です。アメリカやイギリスなどの英語圏だけではなく、ドイツやフランス、韓国などの英語圏以外の国への語学留学も多いです。最短で1週間から留学生を受け入れてくれる学校も多く、自分のスケジュールに合わせた留学が可能です。また、語学留学では学校の種類も様々です。
“大学付属校”は大学構内に設置された、大学が運営する語学校です。外国人学生の進学準備が主な目的で、受講期間は8週間から16週間の1学期。ただし途中入学はできません。
“私立独立校”は市街の商業施設に教室がある民間経営の語学校です。短期から長期までの留学が可能で、毎週、2週、4週ごとに入学日があるのが利点です。
“私立キャンパス校”は大学のキャンパスやカレッジに設置されている、私立の語学校です。大学付属校と私立独立校の中間的な存在であり、両校の利点を備えています。
ワーキングホリデーとは?
ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)は、年齢18歳から30歳までの人を対象にして、海外の国に休暇を目的に入国、滞在期間中での旅行や就労ができる制度のことです。滞在可能期間は国によって異なりますが、基本的には1年間です。ワーホリは若者たちの異文化交流を後押しするのが目的なので、現地で語学校に通うことも可能です。
※仕事をしながら勉強や他国への旅行も可能
ワーホリの最大のポイントはアルバイトなどの仕事をして、お金を稼ぎながら語学などの勉強ができること。これが、学ぶことが目的であり仕事NGの留学との大きな違いです。ワーホリであれば極端な話し、渡航費以外の費用を現地で稼ぎながら生活と勉強をすることも可能です。さらに滞在中は他国への旅行も許可されています。海外で仕事をしながら生活や勉強をして、他国への旅行もできる。自由度が高いのが最大のポイントなのです。ワーホリは英語圏の国やその他の国の中で、2021年現在26ヵ国で利用できます。
※ワーホリではやりたいことを決めるのが大切
これだけ自由度が高いと目的を決めるのが大変そうですが、海外に行く前に、自分は何をしたいのかを決めることが大切です。語学力を高める、専門知識を得る、自分に合った仕事を探す、現地の文化を知る、本場でのスポーツを体感する、海外の生活を体験する、外国人と親しくなる(もちろん恋人を作るでもOK!)など、その目的は人それぞれでしょう。何でも構わないので、まずは目的を決めてワーホリに行くことが、有意義な現地生活を送るコツといえるでしょう。
ホームステイとは?
勘違いしている人も多いかもしれませんが、ホームステイとは留学やワーキングホリデーのような「目的」のことではなく、海外での「滞在」方法のことです。外国での滞在は、旅行などでは主にホテルですが、ホームステイでは留学プログラムに参加している“学生”が現地に住んでいる人の家に泊まり、ステイ先のホストファミリー(滞在先の家族)と一緒に生活を送ります。これによって現地の暮らしを直接体験することができます。またホームステイにはいくつかのプランが設定されていて、必要な費用が異なってきます。
※フルボード・プラン
1日3食付のプランです。学校に通う日にも昼食としてお弁当が渡されるので安心です。未成年の学生の場合、フルボード・プランでの申込みが義務付けられている場合もあります。
※ハーフボード・プラン
1日2食付のプランです。基本的には朝食と夕食ですが、場合によっては朝食と昼食というパターンもあります。
※B&Bプラン
B&Bとは「ベッド・アンド・ブレックファースト」の略であり食事は朝食のみです。このプランでは、ステイ先のキッチンで自炊可能なプランやキッチン使用不可プランも選べ、費用も変わってきます。
※ルームオンリー/セルフケータリング・プラン
食事は無しで、部屋のみの提供プランです。自炊式のプランなので、ハウスシェアに近いといえるでしょう。