《取得から安全管理、豆知識まで…パスポートを知っておこう》
最近やっと各国での規制緩和で海外旅行に行きやすくなり、ソワソワしている人も多いのではないでしょうか? そこで今回は、海外渡航には必ず必要となるパスポートについてのお話しです。これまでにしてきたパスポートのお話しも含めて、取得方法から管理の仕方、豆知識までをご紹介していきましょう!
パスポートの基礎知識
そもそもパスポートって何でしょう? 何をするのに必要でどうすればもらえるのか? かかる費用は? まずはこれらの基本的なお話しからです。
パスポートとは…
パスポートは、日本から海外に渡航する際に必ず必要となる書類(手帳)のことです。パスポートがないと、基本的には世界のほとんどの国への入国や滞在することはできません。それどころか日本から出国することすらできないのです。
【パスポートの持つ重要性】パスポートは言葉の異なる海外の国で、国籍や名前、年齢など、自分が何者であるかを具体的に証明できる唯一の証明書です。パスポートは海外に行くと、色々な場面で提示する必要が出てきます。代表的な例としては「空港などの出入国審査」「ビザ(査証)申請の時」「国際線航空機の搭乗時や外国のホテルのチェックイン時」「現地で警察官などから身分証明書の提示を求められた時」などです。
これらを考えると、海外においてあらゆる際に必要となるパスポートは命の次に大切なものといえるでしょう。それだけに紛失すると大変なことになるので十分に注意が必要です。
【パスポートの種類と有効期限】パスポートには「赤い表紙の10年間有効」と「青い表紙の5年間有効」の2種類があります。18歳以上であればこのどちらかを選んで取得できますが、18歳未満だと5年間有効のパスポートのみ取得きます。ちなみに有効期限の確認は、パスポートの顔写真が掲載されているページでできます。
また、パスポートには有効期限の他に“残存有効期限”というものがあります。これは有効期限になるまでの期間のことで、この期間の長さによっては入国を拒否される可能性もあります。残存有効期限がどれくらいの期間で入国できるか否かは国によって異なるので、事前に自分のパスポートの残存有効期限と旅行先の国の入国可能な残存有効期限を照らし合わせて確認しておきましょう。
パスポートを取得するには…
パスポートを取得するには、必要書類と手数料を揃えて申請者が住民登録をしている都道府県にあるパスポートセンターに申請することが必要です。また、申請には2つの種類があります。
※新規申請
初めてパスポートを申請する、または有効期限が切れた後にあらためて申請する
※切替申請
持っているパスポートの有効期限が切れる前に申請する
そしてこの2種類では申請時に必要な書類が若干異なり、切替申請のほうが必要書類は少なくて済みます。また必要書類は自治体によって異なることもあるので、事前に調べておきましょう。
【パスポート申請時に必要な書類】事前に以下の必要書類を揃えておきます。
1、一般旅券発給申請書
サイトの“ダウンロード申請書”、またはパスポート申請窓口で貰う“手書き式の申請書”
2、戸籍謄本又は戸籍抄本(切替申請では不必要な場合もあり)
申請日前6ヵ月以内に作成されたものが有効
3、住民票の写し(切替申請では不必要な場合もあり)
住民基本台帳ネットワークシステムを利用しない場合と、住民登録をしていない都道府県での申請時に必要
4、本人写真1枚
申請日前6ヵ月以内に撮影された、縦45m×横35mの縁なし無背景の写真
5、申請者本人と確認できる書類(切替申請では不必要)
マイナンバーカード、運転免許証、船員手帳などは1点、これらがない場合には健康保険証、国民年金証書、学生証、会社の身分証明書、公的機関発行の資格証明書などから2点が必要
【申請する】必要書類を揃えて、パスポート申請センター窓口に提出します。18歳未満の場合は申請書の裏にある“法定代理人署名欄”に親権者、または代理人が署名することが必要。また、申請書の代理提出の場合には、申請者本人の記入が必要な項目に本人が必ず
記入して、申請者の配偶者や二親等以内の親族、その他の代理人が提出します。この時には代理人の本人確認書類も必要になるので注意です。
【受け取り】パスポートを受け取る際には、以下のものを持って必ず本人が行くことが必要です。
1、 申請時に受け取る受領証
2、 手数料(必要額の収入証紙と収入印紙を受領証に貼付)
※10年間有効のもの
16000円(都道府県収入証紙2000円/収入印紙14000円)
※5年間有効のもの(12歳以上)
11000円(都道府県収入証紙2000円/収入印紙9000円)
※5年間有効のもの(12歳未満)
6000円(都道府県収入証紙2000円/収入印紙4000円)
詳しくは外務省の公式HPを要チェックです
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/index.html
海外旅行時のパスポートに関するあれこれ
ここからは海外旅行時の現地でのパスポートの取扱い注意点や豆知識などをご紹介。パスポートは海外滞在時にとっても大切なもの、取扱いには特に気を使いましょう。
パスポートの取扱い
【あってはならない現地での期限切れ】もし残存有効期限に関係なく入国できる国に旅行した場合、万が一パスポートの有効期限が切れたらどうなるか…。日本に帰ることができません! 現地でのパスポート発行には手間も時間もかかるので大変な労力が必要になります。パスポートの有効期限は日本を発つ前に必ずチェックするようにしましょう。
【パスポートのコピーがあれば安心】パスポートはコピーを取っておくと、現地で安心できます。最初にもお話ししましたが、海外でパスポートの提示が必要な場合も多々あります。ですが治安の不安定な国などでは盗難の恐れも…。日本のパスポートは海外でも信頼性が高く狙われやすいので原本は肌身離さずに慎重な管理が必要です。もし提示を求められたらコピーを見せることで原本を出さずに済みます。原本を出し入れする回数が減ることでリスクも抑えられるわけです。また万が一、紛失や盗難に遭った場合にはコピーが身分証代わりになることもあります。コピーは、パスポート番号と名前が書かれている写真付きのページや出入国スタンプが押されているページをメインにしておきましょう。
【現地でのパスポートの取扱い】海外旅行時は、基本的にホテルから外出する時などには持ち歩くこと。そして提示を求められたらコピーを見せるようにして、コピーを拒否された場合にのみ、原本を出しましょう。ただし、ビーチリゾート地などではパスポートを持って泳ぐわけにはいかないので、ホテルのセーフティボックスに預けておきましょう。この時にはフロントに預けるのは避けること! 国によってはホテルの従業員が盗む可能性も捨てきれません。
【パスポートをしまっておくアイテム/現地】いちばん良いのは、セキュリティポーチなどにいれてインナーなどの上から身体に付けておくことです。その上からシャツや上着などを着ればOK。さらに、パスポートはパスポートケースに入れておくと汚れたり折れたりせずに綺麗に使えます。ケースの種類としては、汚れを防ぐ“ブックカバータイプ”やクレカや厳禁と一緒に収納できる“パスポートウォレット”などがあります。
【パスポートをしまっておく場所/日常】日本の自宅で生活している日常ではパスポートは必要ないですよね。そこで考えたいのが保管場所です。安全を考えてタンスやクローゼットの奥深くに保管する人もいると思いますが、パスポートは衣類用の防虫剤と長期間一緒だとラミネートが変色してしまう可能性もあります。また、現在のパスポートはICチップが内蔵されているので、長い間テレビの上などに置いておくとICチップの磁気が弱くなってしまうこともあり得ます。磁石など近くも避けた方がいいでしょう。安全でパスポートの機能を損なわない場所に保管することをおすすめします。