日本では各都道府県によって色々なお祭りが開催されていますが、これは海外の国々でも同じです。その内容は、日本では考えられないような奇抜な発想のものも数多くあります。今回はそんな海外のお祭りを、ちょっと変わったものを中心に月別にまとめて紹介していきましょう!

体験してみたい! 世界のお祭り

お祭りは、宗教的な意味合いを持つものから「面白そう」という発想だけのものまで多種にわたって開催されています。総じていえることは、その国の個性がはっきりと出ているもの多いということだと思います。ここ数年はコロナ渦によって中止していた数々のお祭りも、再開催を始めています。興味を持ったお祭りがあったなら、海外旅行計画に入れてみてはどうでしょう? ただし、事前に開催の有無は確認しましょうね。

12ヵ月でみる世界のお祭り

※1月
【ウップ・ヘリー・アー/スコットランド】1月最後の火曜日に行なわれる、ヨーロッパ最大の火祭りです。地元の人々がバイキングの衣装を着て、たいまつを持って街をパレード。帆船のレプリカにたいまつを投げ込んで燃やし、冬の終りと春の訪れを告げます。

【ハルビンの氷祭り/中国】札幌の雪祭り、カナダのウインター・カーニバルと並ぶ世界3大雪祭りのひとつです。イベント中はハルビン市内のあらゆる所に氷の彫刻が設置されています。ライトアップされた彫刻は美しく、実物大の氷の建物に圧倒されます。

※2月
【ヴェネツィア・カーニバル/イタリア】水の都ヴェネツィアで開催されるカーニバルは、海洋国家としての歴史と文化を象徴した一大イベントで、2月から3月にかけて約2週間続きます。参加者はみんな奇抜な仮面と衣装を着けて街を練り歩き、その光景は圧巻です。

【リオのカーニバル/ブラジル】世界的に有名なリオのカーニバルも外せません。大通りのパレードを中心に、パレードコンテストも開催。街中に大音量のサンバを流しながらみんなが踊りまくります。この時ばかりは、日頃のストレスなんてブッ飛びます。

※3月
【ゲイ&レズビアン・マルディグラ/オーストラリア】2月から3月にかけてシドニーで行なわれるLGBTのためのお祭り。シドニーは世界でもゲイ人口が多い都市で、世界中から多くの人々が集結。エネルギーいっぱいにパレードを行ないます。

【ホーリー祭/インド】インド暦11月の満月の日から2日間行なわれるお祭り。ヒンドゥー教の春祭りで、春の訪れを祝ってみんなでさまざまな色の粉や水をかけ合います。目が眩むような色彩の世界が拡がるこのお祭りでは、すべての人が平等です。

※4月
【ソンクラーン/タイ】アジアの3大祭りのひとつとされるソンクラーンは、仏暦のタイの新年を祝うお祭りです。“相手に敬意を払う”という意味で水をかける習わしが、いつのまにか激しくなって水かけ合戦になったとか。みんながバケツや水鉄砲でびしょ濡れです!

【クメール正月/カンボジア】クメール正月は、主に仏教徒の多いカンボジア人には最も重要なお正月であり、毎年4月に天から新しい女神が舞い降りるといわれています。各家庭で祭壇やお供え物、星形のランプを飾り、幸福や健康、平和を祈る国民的行事です。

※5月
【チーズ転がし祭り/イギリス】5月の最終月曜日に行なわれるお祭りで、丘の上から丸いチーズを転がして参加者みんなでそれを追いかけ、最初にゴールした人が優勝です。チーズの速度は時速100キロを超えることもあるハードなお祭りです。

【猫祭り/ベルギー】ベルギーの小さな町イーペルで3年に一度の5月に行なわれる猫祭り。中世から続くこのお祭りでは、雑貨やお菓子、垂れ幕からポスターまですべてが猫づくし。参加者も猫に扮してパレードをする、猫好きにはたまらない内容です。

※6月
【キング・カメハメハ・セレブレーション/ハワイ】オアフ島で、ハワイ初代王のカメハメハ大王を称える伝統的なお祭りが行なわれます。大王像をレイで飾り、パレードを行い、フラダンスやライブが楽しめるなど盛り沢山の内容です。

【バリ・アート・フェスティバル/インドネシア】6月から7月にかけてバリ島で行なわれます。伝統的な衣装をまとった地元の人々が、インドネシア各地の伝統芸能を披露してくれます。同時に開催される物産展も見逃せません。

※7月
【トゥモローランド・フェスティバル/ベルギー】世界最大のエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の祭典で7月末に開催されます。世界中の有名なDJが集結。40万人以上の人々で大盛り上がりです!

【保寧マッドフェスティバル/韓国】干潟の泥が有名な観光都市、保寧市で7月から8月にかけて開催される、参加者が泥だらけになるお祭りです。天然ミネラルが豊富で美容効果もあるという泥にまみれて、童心にも帰れる時間が過ごせます。

※8月
【トマティーナ/スペイン】8月の最終水曜日に行なわれるのが収穫祭のトマティーナ。屋台や移動遊園地で楽しむ前夜祭を経て始まるトマトの投げ合いは壮絶! 人々も街全体も真っ赤に染まりドロドロです。後片付けが大変そう…と心配になっちゃいます。

【バーニングマン祭り/アメリカ】8月の最終月曜日から9月の最初の月曜日まで行なわれるお祭り。人里離れたアメリカ北西部の荒野で参加者たちがキャンプを張って生活、隣人たちと出会っていろいろなテーマに挑みます。実験的要素を含んだお祭りです。

※9月
【アラスカ・ステートフェア/アラスカ】1936年から続くのが、8月下旬から9月上旬に開催されるアラスカ最大の収穫祭です。多くのマーケットが出店、ロデオなどの催し物の中でも大人気なのが、キャベツの大きさを競うコンテストです!

【カスカモラス/スペイン】毎年9月の3日間で行なわれる奇祭がカスカモラス。真っ黒な油を全身に塗って、隣村同士の聖母像の争奪戦が展開。奪いに来た人に卵や色水を投げつけて撃退します。全身真っ黒で笑顔の人たちは、ちょっと怖くてキュートです!

※10月
【オクトーバーフェスト/ドイツ】9月の最終週から10月の最初の週まで、ドイツのミュンヘンで開催されるビール祭りです。お祭り専用の本場のビールを飲んで、ソーセージや鳥の丸焼きを心ゆくまで堪能できます。ビール好きにはたまらないでしょう。

【国際気球フェスティバル/アメリカ】10月の9日間開催される気球のお祭り。世界中から様々な気球が集まり空に舞い上がります。その数700以上! 会場の空一面が色とりどりの気球に覆われる光景は必見です。

※11月
【死者の日/メキシコ】毎年11月1日と2日に行なわれる死者の日は、アニメ映画『リメンバー・ミー』でも有名。亡くなった家族への愛と敬意を示して、メキシコ中でパレードやパーティが行なわれます。奇抜なメイクと衣装で踊る、色彩豊かなお祭りです。

【チェンマイのコムローイ/タイ】タイの各地で開催される水の精霊に感謝するお祭りですが、その規模はチェンマイがいちばん大きいものです。アニメ映画『塔の上のラプンツェル』のモデルといわれ、無数のランタンが空に舞う光景は超幻想的です。

※12月
【シルヴェスタークロイゼ/スイス】毎年12月31日の大晦日と1月13日のユリウス暦の大晦日の2日間行なわれるお祭りです。“美”“醜悪”“自然”の3種類の精霊の仮面と衣装をまとい、鈴を鳴らしヨーデルを歌いながら古い年の悪霊を払って新年の福を招きます。

【クリスマス/各国】ラストはクリスマスです。ほとんどの国で行なわれる1年での最大級のイベントですが、その内容は飾り物から食事まで各国によって異なります。いつも同じではつまらない、と思うなら変わった内容のクリスマスが味わえる国に行くのもいいかも!