みなさんは普段の食事の主食として何を食べていますか? 日本では昔から米文化なのでお米、ご飯が主食ですが、近年では多種多様な食べ物がお米に取って代わってきているともいえます。
では、世界の国々では日常生活で何を食べているのでしょうか? 今回は世界の“食”についてのお話しです。

世界各国の“食”事情

世界の主食は3大穀物が中心

世界の国々では様々な食材が主食として使われていますが、そのほとんどは“お米”“小麦”“とうもろこし”の3大穀物が占めています。中でも“お米”は世界の国の約半分以上で主食とされています。さらに“じゃがいも”も忘れてはならない食材です。これらを中心として、色々な工夫を懲らすことで各国の日々の食事が成り立っているのです。

【お米からできる主な食べ物】お米からできる食べ物といえばご飯です。といっても、お米の種類によって色々な食べ物に変化します。うるち米なら「白飯、もち米なら「お餅や小豆を合わせて「お赤飯、古代米は“アワ”“ヒエ”などの雑穀と合わせることで「雑穀米にできます。お米は、炊きあげることで様々なご飯となって主食の役割を果たしています。

【小麦からできる主な食べ物】小麦からできる食べ物は「中華麺、うどん類、パスタ類などの麺類と、塩や水、イースト菌を加えることでできる「パン」が主です。その他にはお麩や、小麦粉と水だけでお肉のような加工食品になる「グルテンミート、小麦を砕いて蒸す「クスクス」などがあります。

【とうもろこしからできる主な食べ物】とうもろこしはお米や小麦とは違い、焼いたり蒸したりすることでそのまま食べられるのが特徴です。その他にはとうもろこしを乾燥させて粉にした「コーンスターチ」や「タコス」「トルティーヤ」が作れます。

【じゃがいもからできる主な食べ物】古来からじゃがいもは貴重な食材として重宝されてきました。焼いたり蒸したり、揚げたりすることでそのまま食べられるので、昔はじゃがいもを主食としていた国も多かったのです。近年では料理の付け合わせやポテトチップなどのお菓子として使われる方が多いようですが、主食としての習慣が残っている国もあります。

世界各国の主食とは?

3大穀物を主食とする中で、“お米”が世界の半分以上の国で主食になっていて、主に日本や東南アジア、インドなどで食べられています。そして“小麦”はヨーロッパが中心、“とうもろこし”はメキシコや南米アメリカ、中央アフリカなどで主食です。
ここからは、さらに細かく主な国の主食を見ていきましょう。

【アメリカ】様々な人種が暮らすアメリカでは決まった主食というのはないのですが、しいていうのであればパンやパスタを主食とする家庭が多いようです。また、カリフォルニア米やじゃがいもも主食として食べられています。人種によって主食が変わるのが、アメリカの特徴といえるでしょう。

【メキシコ】メキシコの主食といえば、とうもろこしを原材料としたパンのトルティーヤです。塩だけでそのまま食べたり、ソースやサワークリームで味変したり、具を挟んで2つに折ってタコスにしたり、多様な食べ方で大活躍しています。

【ブラジル】ヨーロッパやアフリカ、日系などの人種が暮らすブラジルでは、さまざまな主食の中でも豆とお米が中心になっています。細長くてパラパラしたインディカ米に、大豆と小豆の中間のような豆のフェジョンを混ぜながら食べます。また、イタリア系移民も多いことで、ピザやパスタも主食とされています。

【イギリス】イギリスでは主食、主に食べる物、という考え方があまりありません。肉や魚料理と共に付け合わせとしてじゃがいもがあり、メイン料理の合間にパンを食べる、というスタイルが主流です。ただ、パイ料理が伝統なので色々な種類のパイがあり、マッシュポテトを多用することからある意味じゃがいもが主食の食材ともいえそうです。

【フランス】フランスの主食はパンで、日本でもおなじみのフランスパンとしてバゲットなどの様々な種類があります。食事の中心として肉や魚料理があり、これに豆や根菜類を添えてパンが付いてきます。そのパンはフランス国内では定番のバゲットです。

【イタリア】パスタのイメージが強いイタリアですが、主食はパンです。もちろんパスタも種類豊富でよく食べられますが、パスタにもパンが添えられていて、そのパンをパスタのソースにつけて食べます。イタリアのパンの代表といえばフォカッチャが有名ですが、グリッシーニという細長いパンも日常で食されています。

【インド】インドには菜食主義者が多くいます。さらに動物由来の食材は一切食べない人も…。そのために豆類や野菜を使った菜食料理が発達しました。インドの主食は北部ではパン、南部ではお米が中心です。パンのナーンやチャパーティ、プーリーなどは日本にあるカレー専門店でもよくあるので食べたことのある人は多いかもしれませんね。

【ロシア】ロシアの主食はパン。ライ麦パンや小麦パン、その両方を使ったパンなど種類も色々とあります。また、スープが好きなロシア人は、穀物や豆類をスープや牛乳、水で煮込むおかゆ、カーシャも主食として食べています。

【韓国】ビビンバなどが有名な韓国の主食はお米ですが、白米だけではなく、玄米や麦、雑穀が入ったご飯、さらに炊き込みご飯もあります。そしてそのお供にはキムチが欠かせません。またチヂミやチゲ、おやつのトッポギなど、小麦粉や米粉を使った料理も盛んです。

【中国】中国の主食はお米ではありますが、日本のような感じではなく、ごく小量だったりお粥として食べたりしています。どちらかというと、春巻きや餃子などの小麦粉で作った皮の中に餡を入れたものが主食だといえるでしょう。

世界の変わったテーブルマナー集

最後に番外編として、日本とは異なる世界のテーブルマナーをちょっとだけご紹介。海外に行ったら、現地のマナーに従って行動することがルールです。

【アメリカ】アメリカのレストランの常識として、店内に入って自分で勝手に席に着くのはNG。まずは受付に話しかけて席まで案内してもらいます。また、食事中に声を出してウェイターを呼ぶのもいけません。向こうではウェイターの担当席が決まっているからです。自分の席のウェイターが気づいてくれるのを待って、手を挙げるのが一般的です。ただし、飲み物をこぼした時などの緊急時は別です。

【イタリア】カプチーノを午前中に飲むのが常識なのがイタリア。カプチーノは朝食でクロワッサンなどと一緒に飲むもの。絶対NGではありませんが、午後以降にレストランなどでカプチーノを頼むと変な顔をされるかも!?

【インド】手で直接カレーを食べるのが常識のインドですが、この時に使うのは必ず右手です。その理由は、左手はトイレでお尻を拭いたりするから。ただし、取り分けなどの補助的動作は左手でOKです。カレーが付いた右手だとベトベトになってしまいますから。

【ロシア】おもてなしが大好きなロシア人。このことから、主人にウォッカを勧められたら断るのはNG。飲む時には真っ直ぐ相手を見ながら飲むのが礼儀です。また、ウォッカを水などで薄める行為も非常識となります。

【中国】中国では、出された食事は少し残して終えるのが常識です。全部食べてしまうと「量が足らない」という意味に取られます。また、箸を置くときに横向きで置くとごちそうさまの意味になるので、食事の途中に箸を置くときには縦置きにします。

【韓国】音をたてて食事をするのが常識なのが韓国。咀嚼音は美味しいという意味となり歓迎されます。他には茶碗などの食器を持ち上げるのもNG。注意しましょう。