心に染みる? 思わず笑っちゃう? 世界のことわざ大辞典
ことわざとは…
「犬も歩けば棒に当たる」「医者の不養生」「覆水盆に返らず」など、日本には誰もが一度は耳にしたことがあることわざがありますよね。このことわざは日本だけではなく、世界各国にあるのです。
ことわざって何?
ことわざは、古くからいい伝えられてきた人生の教訓や知識、風刺などを含み、人間の行動や気持ちなどを簡潔な言葉でいい表わすものです。物事に対して細かい説明ではなく、解りやすい単語を使った気の利いたいい回しで、役立つ知恵を伝えるために使われます。ことわざの中には簡単な生活の知恵になるものや、人生の奥深さを表わすものまでと様々な種類があります。
国の歴史と文化から生まれることわざ
世界各国で異なるしきたりや風習、文化などは、国の歴史の中で受け継がれています。それと同じように、ことわざもその国の長い歴史の中での人々の知恵や人生観を、時代を超えて脈々と受け伝えていく貴重な財産といえるでしょう。
世界のことわざ大辞典
世界のことわざには、日本人にはあまり理解できないようなものも多々ありますが、それは文化が違うからです。ことわざひとつでその国の文化を知るヒントにもなり得ます。中には日本のことわざと同じ意味で言葉が違うものもありますし、読むだけで楽しくなっちゃうものも! それでは、世界のことわざを文字数の許す限り紹介していきましょう。また、掲載する以外にも数多くのことわざがあります。ネットで検索して調べてみては? 心に刺さることわざがあったら、座右の銘にするのもアリかもしれませんね。
アメリカ
【幸運は勇者の味方だ】勇気を出して行動すれば、運はおのずとついてくる。
【失敗する者は、諦めるときにどれだけ自分が成功に近いところなのかを気づいていない】有名なトーマス・エジソンの言葉で、あなたは成功の一歩手前いる、諦めるな。
【もしあなたが夢見ることができるのなら、それは実現できる】ウォルト・ディズニーの言葉で、想像できる夢があるなら、あなたはそれを実現できる。
【熟練した石職人は、どんな石でも仕事をこなす】できないと言い訳するのは素人、本当の名人は道具も何も選ばない。
【恐れはすべて無知から生じる】何も知らないまま、何の準備もしないから恐ろしい。知識を得て万全の準備で臨め。
【娘を勝ち取るなら、まず母親から始めろ】手に入れたいものは、周りから攻めるのが得策。
【過去の男のために泣くな、次の男があなたの笑顔に恋をするかもしれない】過去を引きずらずに、次のチャンスのために笑顔でいよう。
【ひとつドアが閉まれば、ひとつドアが開く】ひとつの物語が終われば、新しい物語が始まる。
イギリス
【ペンは剣よりも強し】イギリスの作家エドワード・ブルワー・リットンの歴史劇のセリフで、物事は武器や力ではなく、言葉や知識で解決できる。
【空の容器はいちばんうるさい音をたてる】あまりによく喋る人の話しは、内容が薄いことが多い。
【すべての雲には、銀の裏地がついている】どんなにどん底の状況でも、希望は必ずある。
【下を向いていたら、虹を見つけることはできない】喜劇役者チャーリー・チャップリンの言葉で、うつむいてばかりで顔を上げて見ないと、幸運は見つからない。
【学問のない経験は、経験のない学問に勝る】日本の「百聞は一見にしかず」と同様の意味で、多くの知識だけを詰め込むより1度の経験の方が確かだ。
【愛とは、お互いを知らない男と女の間に発生するもの】互いにわかり合えないからこそ、愛が芽生える。
【終わりよければすべてよし】日本でもよく使うことわざで、結果さえ良ければ途中が酷くても問題はない。
【幸運な陽気は、門からやって来る】「笑う門には福来たる」と同様の意味で、いつも笑って楽しくいればおのずと幸運がやって来る。
ドイツ
【りんごは幹から離れて落ちることはない】どんな子どもでも親に似るもの。
【ウソの足は短い】ウソをついても、それはすぐバレるもの。
【意思があるところに、道がある】本当に意思があるのであれば、それは実現できる。
【休む者は錆びる】常に活動的でければ、衰えてしまう。
【服は人を作る】外見や服装が、人の印象や立場に影響する。
【人は夕方前に1日の出来映えを褒めるべきではない】結果が分かるまでは喜んではいけない。
ロシア
【悪魔は描かれているほど怖くない】「案ずるより産むが易し」と同様の意味で、物事をする前は心配や不安が募るが、実際にやってみると割と簡単にできる。
【犬がどこを向いていてもシッポは後ろ】悪いことをしたときに、完全に隠したつもりでもその一部は必ずバレている。
【オオカミが怖ければ森に行くな】危険を冒さなければ、大きな成功や利益は望めない。
【贈られた馬の歯は調べない】贈り物に対して文句をいってはいけない。
【キャベツスープ1杯でも立派な大人】貧しい暮らしをしていても、人に頼らずに生活していれば立派なことだ。
【金曜日の下から土曜日がはみ出る】洋服の裾から、下着が見えていることを表わす。
【魚は頭から腐る】組織はトップや上層部の劣化から崩壊していく。
フランス
【これが人生】“セ・ラ・ヴィー”の言葉で有名。人生の困難や挫折を経験したときに、励ましの意味を込めていう言葉。
【ひとり失えば、10人見つけることができる】何かを失ったら、それと引き換えにより多くのものを手に入れられる。
【まだ殺していない熊の皮を売るな】実現する可能性の低いことに期待して、それに関係するような計画は立てるな。
【本当にいいワインは宣伝する必要はない】ハイクオリティの商品は、わざわざ広めようとしなくても自然と話題になる。
中国
【痩せたラクダでも馬よりは大きい】金持ちなどが落ちぶれても並の人よりは持っている。
【イタチがニワトリに新年の挨拶をする】よからぬ下心を持った人ほど、にこやかに人に接する。
【曹操の話しをすると曹操が現れる】誰かの噂話をしていると、その人がやって来る。
その他の国
【イタリア/ウソはさくらんぼ、ひとつ食べると10個食べることになる】1度ウソをついてしまうと、つじつま合わせでウソを重ねていくことになる。
【イタリア/チェスが終われば、王様も歩兵も同じ箱に帰る】どんなに偉い人も地位が低い人も死ねば皆平等。人生の誕生と終りに身分はない。
【ポルトガル/ロバにスポンジケーキ】「猫に小判」と同様の意味で、価値の解らない人や与えるに値しない人にそれをあげるのは無駄になる。
【トルコ/1杯のコーヒーに40年の思い出】長い人生には、ときに苦い経験や甘い日々があるものだ。
【ハンガリー/逃げるは恥だが役に立つ】ガッキーのドラマタイトルで有名。前に進むことばかりが勇気ではなく、ときには後退することも必要。
【ユダヤ/金貨は輝きを放つが、ありすぎると周辺の温度を下げる】大金を持ちすぎると、大切なものが見えなくなり家族や親子の人間関係が壊れる。
【ユーゴスラビア/時間と忍耐が桑の葉を絹に変える】真の栄光を得るためには、長い年月の努力と工夫、執念と忍耐が必要だ。
【マダガスカル/真実の言葉はサトウキビに似ている】真実の言葉は、サトウキビのように味わえば味わうほど心に響くもの。