海外旅行の飛行機内への手荷物持ち込みの注意点まとめ
海外旅行に行く時というものは、どうしても荷物が多くなりがちですが、ここで気をつけたいのが飛行機に持ち込める荷物の種類に制限があるということです。 これは、テロや事故を防いでより安全に安心してフライトをするために定められたもので、もし違反している手荷物などがあった場合には没収されてしまうこともあります。 現地に着く前から不快な思いをしないためにも、手荷物制限について知っておくことが大切です。
荷物持ち込みの基本
飛行機への荷物持ち込み制限の内容は、基本的には国土交通省航空局などで定められたものですが、航空会社や荷物の検査員によってその内容が異なってくることもあります。 本コラムでは、基本的な制限内容を紹介しますが、より詳しい種類などに関しては利用する航空会社のHPなどで確認しておきましょう。
持ち込み手荷物と預け入れ荷物
飛行機に乗るときに荷物を持ち込むには2つの方法があります。ひとつは“機内の自分の座席まで持っていく”、もうひとつは“航空会社に預ける”のどちらかになります。 ですが、このどちらにも持ち込み制限があります。
危険物制限と重量・サイズ制限
危険物
まず間違いなく持っていけないのが、危険物と判断されるものです。 また、刃物やライター、液体物など、多岐の種類に渡って細かい制限が定められています。
重量・サイズ制限
重量やサイズ制限では、バッグやケース類などの重さと大きさによって持ち込めるか預けるか、さらに預ける際には無料なのか有料になるかが変わってきます。 バッグやケース類は座席の荷物入れスペースに限りがあるためにほとんどが預け入れになると思いますが、Sサイズで10kg程度のものをひつだけなら座席に持ち込むことが出来ます。 また、預ける際には、座席のクラスや距離、会員のレベルなどによって無料範囲の幅が異なってきます。 大手航空会社の基本的な制限では、
エコノミークラス
大きさ/バッグ・ケースの縦の長さ+横の長さ+幅=203cm以内
重さ/ひとつ23kg以内のものを2個まで
ビジネス・ファーストクラス
大きさ/バッグ・ケースの縦の長さ+横の長さ+幅=203cm以内
重さ/ひとつ32kg以内のものを3個まで
となっていて、これ以上になると有料になってしまいます。 有料になった場合、個数や重量、サイズなどの超過によって料金は異なってきますが、だいたい5千円から6万円程度かかってきます。特に重量超過の場合には32kgを超えると極端に料金がかかり、原則として45kg以上のものは預けることもできないので注意が必要です。 また、いくら料金を払っても、飛行機に持ち込めるのはひとり当たり5個から7個くらいまでとなります。
持ち込める手荷物と預け入れられる荷物の種類と制限
それでは、それぞれの種類別に持ち込める手荷物と預けられる荷物の目安を、大手航空会社などの一例として紹介していきましょう。
全体的な主な制限条件
危険物/持ち込み・預け入れ禁止
※刃物類などで強打することで凶器となりうるもの
※先端が著しく尖っているもの
※その他、凶器となりうるもの
※高圧ガス、燃料、火薬
※毒性、酸化性物質
※腐食性物質
※放射性物質など
液体物/持ち込み・預け入れに注意が必要
※容器ひとつにつき100ml以下
※複数の容器の場合は1リットル以下のジッパー付透明ビニール袋に入れる
※ひとり1袋のみ
※アルコール飲料など(度数が24%以上70%以下のものはひとり5リットルまで、24%以下は無制限)
ライター・マッチなど/持ち込み・預け入れに注意が必要
※喫煙用ライターは小型のもののみ
※ひとり1個のみ
電気機器/持ち込み・預け入れに注意が必要
※コンセント式のもの
※リチウムイオン電池式は本体から取り外せるもの
高価品・貴重品/持ち込みのみ可
※高価品(現金・宝石類・貴金属・有価証券・証券・美術骨董品など)
※貴重品(書類・電子データ・旅券・パスポート類・金券・通帳・小切手・パソコン類・携帯電話・カメラ類・時計類・薬類など)
種類別の主な制限条件
刃物・尖ったもの
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
ナイフ、カッター、ハサミ | 不可 | 可 |
携帯裁縫セット、爪切り、T字カミソリ | 可 | 可 |
傘(先端が尖っていないもの) | 可 | 可 |
ヘアアイロン・コテ類
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
コンセント式 | 可 | 可 |
電池式(リチウムイオン電池は外す) | 可 | 可 |
ガス式(ひとり1個まで) | 可 | 可 |
予備ガスカートリッジ | 不可 | 不可 |
ライター・マッチ類(ひとり1個まで)
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
使い捨てライター | 可 | 不可 |
オイルを染み込ませるライター(Zipp) | 可 | 不可 |
オイルタンク式ライター | 不可 | 不可 |
安全マッチ | 可 | 不可 |
電池・バッテリー類
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
乾電池・ニッケル電池・ニカド電池 | 可 | 可 |
リチウム金属電池(リチウム含有量2g以下) | 可 | 不可 |
リチウムイオン電池(160wh以下) | 可 | 不可 |
USB・乾電池充電器 | 可 | 可 |
スプレー類
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
化粧・医薬・医薬部外品スプレー(0.5kg以下) | 可 | 可 |
日用・スポーツ用スプレー | 不可 | 可 |
引火性ガス | 不可 | 不可 |
工業用スプレー | 不可 | 不可 |
スポーツ用品類
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
ゴルフクラブ・バット・竹刀 | 不可 | 可 |
スケボー・釣り竿(60cm以下) | 可 | 可 |
工具類
種類 | 持ち込み | 預け入れ |
ハンマー・キリ | 不可 | 可 |
携帯用小道具セット | 可 | 可 |
ドライバー・スパナ(15cm以下) | 可 | 可 |
飛行機に乗るためにかなり細かい部分までの制限はありますが、これらをみんなが守ることで安全と安心が保たれています。特に近年ではテロ事件も多いので、面倒ではありますがきちんと制限を守るようにしましょう。 また、最初にお伝えしましたが、持ち込み、預け入れ制限は各航空会社によって異なる部分もあるので、事前に利用する航空会社で確認をしておき、楽しい海外旅行へのスタートにして下さい。