海外旅行に赤ちゃんを連れて行く時のポイント
小さい子ども…特に赤ちゃんがいると、海外に限らず旅行に行くのを諦めてしまう人も多いかと思います。ですが赤ちゃんがいても海外にも旅行へ行くことは出来るのです。今回は、赤ちゃんを連れて海外旅行に行く場合の注意点とポイントを紹介していきましょう。
赤ちゃんと一緒に海外旅行に行くと…
近年では、赤ちゃん連れの海外旅行も珍しいことではなくなっています。これから紹介する諸条件さえクリアしていれば、心配することなく海外旅行を楽しめるはずです。
赤ちゃんの海外旅行適齢期
乳幼児を旅行に連れて行く時には、基本的な適齢期があります。
赤ちゃん
0歳からでも海外旅行に連れて行くのはいいのですが、出来れば首が据わってから、というのが基本です。やむを得ない事情がない限りは、安全面を考えて首が据わってからがいいでしょう。
小さい子ども
小さい子どもには、1歳半くらいから3、4歳までにかけてイヤイヤ期というものがあります。特に2歳台はいちばん激しく、何をしても手に負えなくなることも…。これを考えると、旅行に連れて行くのは1歳前後か、3歳を過ぎてからにした方が無難かもしれません。
“泣く”事以外にはあまり手がかからない
赤ちゃんそれぞれではありますが、乳児の場合には勝手に歩き回ることはなく、寝ている時間も長いのでさほど手がかからずに済むことも多いです。
幼児の場合でも、目の届く範囲で動き回る程度の1歳くらいであれば心配も少ないでしょう。逆に、自由にあちこち動き回る幼稚園児くらいのほうが大変かもしれませんね。
また、赤ちゃんならミルクが食事なので現地での食事の心配も無用。ミルクをあげる時間やオムツに気をつけるなどの基本的な注意さえしていれば、意外とラクに旅行が楽しめる、といえるでしょう。
旅行の刺激が成長の養分になる
赤ちゃんや小さい子どもは旅行のことは一切覚えていないでしょうが、海外での経験などはいい刺激となって成長の養分になる、ということもいえます。そして家族との旅行をすることで、その絆も深まることでしょう。
さあ、赤ちゃんと海外旅行へ~準備編
まず最初に大切なことは、乳幼児を中心にして決めるということです。大人だけの旅行のように、せっかくの海外旅行だから多少無理をしても、というのは禁物です。赤ちゃんなどになるべく負担の少ないように準備をすることです。
旅行先の決め方
行き先が決まっているなら別ですが、決まっていない場合には主に以下の点に注意して行き先を決めましょう。
時差
大人でも体調を崩してしまうことのある時差。乳幼児ならその影響も大きくなります。出来れば時差のない地域、あったとしてもなるべく最小限に止めたいところです。また、どうしても時差があるようなら、スケジュールを十分に余裕のあるように組むことです。
フライト時間
フライト時間が長いと、赤ちゃんはグズって泣きやすくなりますし、小さい子どもなら飽きて座っていられなくなることも多くなるでしょう。また、気圧の変化で体調を崩すことも考えられます。お母さんのストレス軽減のためにも、フライト時間は短い方が無難です。
気候
あまりに寒かったり暑かったりする場所は避けた方がいいでしょう。 これは乳幼児の体調を大きく左右する部分でもあるので、なるべくなら温暖の差が少ない、気候の穏やかな地域で、さらにいえば季節も考えるようにしましょう。
医療
旅行先の医療体制はしっかりと整っているのか? これも重要です。 万が一、赤ちゃんや小さい子どもが病気やケガをした場合に、しっかりとした治療を受けられる病院や医療施設があるかどうかも事前に要チェックです。
飛行機の決め方
乳幼児がいる海外旅行では、世界の中でもサービスが充実していて何かあったときに言葉の心配もない日系の航空会社が安心できます。 航空運賃は、2歳以下で座席を取らず、膝の上に乗せる形であれば無料(大人1人につき子ども1人まで)です。
ただし赤ちゃんではなく幼児の場合にはお母さんの体がキツくなることもあるので、フライト時間によっては座席を取ったほうがいいかもしれません。
ホテルの決め方
安全面も含めて、乳幼児に寛容かどうか? 施設的なことも含めてチェックしておきましょう。ベビーベッドやベビーカーなどの赤ちゃん向けの機材や、子ども向けの施設が充実しているホテルなら安心して泊まることが出来ます。
予約するときには子連れで泊まることを伝えて、子どもの歳などから必要なものを事前に予約しておくことです。ホテルに着いてから借りる場合、機材が出払って無い、ということもあり得ます。 また、ミルクではなく食事の取れる年齢であれば、幼児向けの食事があるかどうかも確認しておきましょう。
パスポート
海外に行く時の必需品であるパスポートは、たとえ生まれたばかりの赤ちゃんでも必要です。申請してから受け取るまでの期間は大人と同じ約1週間ほどなので、忘れずに申請をしておきましょう。
ちなみに12歳未満の子どもは、配偶者や二親等以内の親族などが申請する必要があります。そして20歳以下の場合には一律で有効期間5年のパスポートとなり、12歳以上は11000円、12歳未満だと6000円の費用がかかる、ということを覚えておきましょう。
外務省 パスポート(旅券)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_2.html
海外旅行保険
大人の場合では、クレジットカードに付帯している海外旅行保険でもいいのですが、家族は対象外の場合もあるので注意が必要です。 乳幼児には最低限、病気やケガなどの補償、子どもが歩き回れる年齢であれば、ホテルなどの調度品を壊してしまった時のために賠償責任補償を別途でかけておきましょう。 また、クレジットカード付帯の海外旅行保険に家族が含まれていたとしても上限があるので、治療費などが無制限の保険に入っておけば心強いでしょう。
持っていくもの
乳幼児のために持っていく必要がある基本的なものがあります。当然、荷物が増えてしまうことにはなりますが、これは覚悟して持っていくようにしましょう。
赤ちゃんの荷物
・オムツやお尻ふき、ほ乳瓶、粉ミルク、抱っこ用品、肌着、消臭タイプのビニール袋、軽めのベビーカー(レンタルできれば不要)などのベビー用品一式
・オモチャ(特にお気に入りで機嫌が良くなるグッズ)
・レトルトの離乳食(ミルクだけの赤ちゃんの場合には不要)
・母子手帳、または母子手帳のコピー(現地の病院で必須)
小さい子どもの荷物
・気圧変動対応の耳栓(フライト中の気圧変化時に役立つ)
・レトルト食品やお菓子(現地で食べ物が合わなかったり、急にお腹が空いた時のため)
・ジュースやスポーツドリンクの粉末、麦茶パックなど(安全な水分補給として)
・冷却シート、体温計、酔い止め、絆創膏などの医薬品
・洋服の着替え(多めに持っていくと気候の変化時に安心)
以上は基本的なものなので、必要と思うものがあれば追加して持っていきましょう。乳幼児の場合、現地で何とかなる、ではなくて持参することが基本です。
フライトから現地へ到着後~行動編
準備のところでも話しましたが、フライト中や現地でもまず子どものことを第一に考えて、とにかく無理をしないように行動することが大切です。
フライト中
赤ちゃんのオムツは、出発の直前に替えるようにするといいでしょう。 小さい子どもの場合には出発するまで思いっきり遊ばせておき、飛行機に乗ったら寝るようにするとお母さんもラクです。このテクニックは、赤ちゃんにも使えます。 また、フライト中の機内は乾燥していることも多いので、水分を多めに取らせることも必要。ただし取らせすぎるとおしっこが近くなるので注意しましょう。 赤ちゃんのオムツを変える時には、必ず化粧室ですることが大切。機内にはオムツ交換台付きの化粧室が必ずあるはずです。
現地
まず、何をしていても乳幼児の様子を確認すること。 そして前述しましたが無理にスケジュールを組まずに余裕のある行動をすることです。 現地の気候や天気によって、洋服などを小まめに着替えさせる、というのも子どもの体調を崩させずに済む方法です。 また、小さい子どもの場合には現地の生水や生ものは口にさせない方が無難でしょう。
外国では、小さい子ども連れに関しては日本よりも寛容です。現地の人やホテルの従業員なども親切にしてくれることもあると思います。これだけでも、親には外国人とコミュニケーションが取れる楽しいひとときです。
幼児の場合には、見るもの聞くものがすべて初体験で刺激的なはず。好奇心旺盛な時期でもあるので、危なくないのであれば、ある程度は自由に行動させてあげましょう。子どもと一緒に家族旅行することは、大人もいつもの旅行とはひと味違う体験が出来るいい機会です。
ぜひ、家族で楽しい海外旅行をして下さいね。