海外旅行に持って行くべき荷物のポイント~薬編~
環境も気候も異なる場所に行くのが海外旅行の醍醐味。ですが、そのために体調に変化が生じることも多々あります。重い体調不良になってしまえば現地の病院に行くしかありませんが、体調不良になりそうな徴候があったり軽度の体調不良であれば薬で対応することが出来ます。
そういう時のために持って行くべき薬はどんな種類がいいのか? 薬を海外に持って行く時の注意点とは何か? を考えてみましょう。
海外旅行に薬を持って行く時のポイント
薬の種類による違い
医薬品を海外旅行に持って行く場合、その種類や量によって制限の内容が異なってきます。
市販薬
薬局などで買える市販薬、いわゆる常備薬の場合は、飛行機に乗る時に基本的には何の手続きもなく持って行けます。ただし、常識の範囲内の量を持って行くこと。あまり大量に持ち込もうとすると怪しまれてしまいます。
また、液体医薬品の場合は係員に説明を求められることもあるので、説明出来るようにしておくと安心です。海外の空港でそうなった場合に備えて、英語による説明が出来るようにメモなどの準備をしておくといいでしょう。
処方薬
持病などがあって病院から出る処方箋による処方薬を持って行く場合では、総量が約1ヵ月分を超える量だったり注射器や白い粉薬であれば、処方箋の写しや医者から英文の“診断書”や“薬剤証明書”を出して貰い持って行きましょう。これらがあればトラブルなく出入国が出来るはずです。
以上のように、要はごく普通の錠剤などの市販薬を適量持って行くのであれば、何の手続きもなく持って行けるということです。それ以外の場合には、医師などに相談するのが確実です。
薬の持って行き方
薬はジッパー付きの透明な袋などにまとめて入れておくと、中身が解って取り出すときなどに便利です。ただし胃腸薬や頭痛薬、風邪薬など、使用度が高そうなものに関しては分散して持つようにしましょう。万が一荷物が紛失や盗難に遭ってもこれなら安心です。
どうしても現地で薬を買う時には…
日本から持って行き忘れたり持参した薬では間に合わない場合などは、現地で薬を買うしかありません。この時に注意したいのは、日本と同じ感覚で買わないようにすることです。
その国の人たち用に精製されているので、薬の成分や服用の仕方をしっかりと確認することが大切です。不安な場合はホテルのフロントなどで聞いてみましょう。出来れば日本人や日本語の解る人に相談すると安心です。
持って行くと安心な薬リスト
海外旅行に持って行きたい、基本的な薬のリストです。行く場所や自分に必要だと思う薬を考えてチェックしておきましょう。
胃腸薬・整腸剤
海外旅行でいちばん必要になる可能性が高いのが、胃腸薬や整腸剤です。
現地の水や食事が自分の身体に合わないことで胃腸が痛くなることも多いです。必ず持って行きたい薬です。
便秘薬・下痢止め
便秘薬や下痢止めも、胃腸薬と同様に使う頻度が高い薬です。これらは水なしで飲めるタイプだと便利。また、カバンにしまうのではなく、小分けしてすぐに取り出せるように持っておくと安心できるでしょう。
解熱薬・鎮痛剤
急な頭痛や歯痛、生理痛や発熱時に使えるのが解熱薬と鎮痛剤です。これらも小分けして持って行きましょう。また、海外旅行中の頭痛などは我慢せずにすぐに薬を飲むように心がけましょう。
風邪薬
“ちょっと風邪ひいたかも…”と思ったら早めに服用したいのが風邪薬です。悪化してからではその後が大変です。念のために、風邪のひき初めに飲む葛根湯などと、症状が悪化した時用の風邪薬を持って行きましょう。
酔い止め
海外では電車やバスなどの交通機関でも、日本よりも揺れが激しい場合も多いです。そのために普段酔わない人でも酔う可能性も高いです。酔い止めを持っていれば気持ち的にも安心できるでしょう。
虫刺され軟膏・かゆみ止め
現地で虫に刺された場合、どんな種類の虫なのか解らないために掻かない方が無難です。悪化させないように薬で対処しましょう。
うがい薬
ホテルに帰ったら、うがいをすることで体調不良を防ぐようにしたいところ。場所によっては極端に空気が乾燥していることもあるので、そんな地域に行くならうがい薬は必須です。
目薬
目薬もあると結構役立ちます。すぐに使えるように携帯しておきましょう。
湿布
ちょっとした捻挫などの時に安心。多く持って行く必要はないので、5~7枚入り1パックくらいを持って行きましょう。
冷却シート
発熱時に便利なのが冷却シートです。また、捻挫やあまりに暑い時などの緊急時にも使えるので、あると便利です。
スポーツ飲料の粉末
発熱時などの水分補給時に重宝します。飲むときには、必ずペットボトルなどのミネラルウォーターを使うようにしましょう。
マスク
空気の乾燥時やウイルス対策、風邪の防止などにはマスクは必需品です。同時に濡れマスクなども持って行くといいかもしれません。
体温計
熱っぽい時には体温計で熱を測って対応を考えましょう。微熱ならまだいいですが、高熱の場合には無理に我慢しないで現地の病院に行きましょう。地域によってはどんな原因で熱が出ているのかは自分では判断するのが難しくなってきます。
まとめ
色々と考えて薬を揃えて持って行っても、結局使わないで帰って来るかもしれません。それはそれで結果的に良かったことですし、“薬を持っている”という安心感は必ず気持ちの上でプラスになっているはずです。
また、海外旅行先で体調を崩さないように注意して行動することも大切です。最も陥りやすいのが、暴飲暴食による胃腸不良です。他にも、生水は飲まない、無理して激辛料理を食べないなど、心がけで防げる体調不良は多々あります。
まずは何事にしても無理をせず、転ばぬ先の杖として薬を持って行くのがいいと思います。