以前にもこのコラムで掲載した海外旅行保険。この旅行保険をわりと安易に考えてしまうことがあるかもしれませんが、とても大切なものなのです。今回は最新版として、海外旅行保険の基本的な必要性や種類、その内容などをご紹介していきましょう。

海外旅行保険の必要性と種類、選び方

ひと口に海外旅行保険といってもいろいろな種類があり、その種類によって補償内容は変わってきます。どんな場所に行くのか? 旅行期間は? 自分が重要視したいことは? 予算はどれくらい? など、様々な観点からもっとも必要であろう保険を選ぶようにしましょう。

海外旅行保険の基本

【海外旅行時の保険の必要性】海外旅行先で起こるかもしれないまさかの事態…それは病気やケガ、航空機などの延滞で起こる被害、さらに盗難などの被害と様々です。日本とは比較にならないほど高額の医療費や、航空機延滞後の対応費用、盗難などで失ったクレジットカードや現金をどうするのかなど、異国の地で困り果てた場合に大きな助けとなるのが海外旅行保険なのです。

【海外旅行保険の種類】海外旅行保険には大きく分けて、「クレジットカード付帯海外旅行保険」と「保険会社の海外旅行保険」の2つの種類があり、それぞれに内容が異なります。

■クレジットカード付帯海外旅行保険
付帯保険の補償期間は家を出発してから帰宅するまで、日本を出国した日の前日0時から帰国した日の翌日24時までの最大で約90日となります。また、カードによって補償範囲が異なり補償内容も保険会社の保険よりも低くなりますが、クレジットカードが発行された時点で自動加入となります。さらに1度の海外旅行での補償期間は決まっていますが、何度海外に行っても新たに適用されるのがメリットといえるでしょう。

※保険料
付帯保険では、保険料を別途に払う必要はありません。年会費が無料であれば無料、年会費が必要であればその額に保険料も含まれているということになります。

※保険利用の手続き
付帯保険にはクレジットカードとパスポートがあれば利用できる「自動付帯」と、先の2つに加えてカードを使ったことを証明するための利用明細書が必要な「利用付帯」があります。事前に自分のカードがどちらの種類かを確認しておきましょう。

※保険対象となる範囲
付帯保険の対象となる範囲は、カードの盗難と不正使用やカードの紛失時に適用される「盗難、紛失に関する保険」、病気やケガ、死亡時に適用される「病気やケガの保険」、カードで購入した物の盗難被害や破損したときに適用される「補償に関する保険」、があります。「盗難、紛失に関する保険」は基本的にどのクレジットカードでも付いていますが、その他の保険はカードによって異なることがあるので要チェックです。

■保険会社の海外旅行保険
保険会社の海外旅行保険の補償期間も、付帯保険と同様に日本を出国した日の前日0時から約90日間です。ただし、海外旅行に行く度に新たに契約が必要となり、その都度保険料がかかってきます。付帯保険よりも手間と費用がかかりますが、補償内容は付帯保険よりも手厚いものとなっています。さらにクレジットカードやパスポート紛失時の電話による手続き案内、病院で言葉が通じない際の電話による通訳サービスなどもあります。

※保険加入のしかた
保険会社の海外旅行保険の加入方法は以下の4種類があります。
「インターネット」各保険会社のサイトから手続きを行ないます。基本的にはパッケージ化された補償プランが提供されていて、サイトで旅行に関する項目を記入していきます。その際にはクレジットカードとメールアドレスは必須です。ネットの場合、割引プランもあるのでお得です。

「保険代理店」保険代理店店頭に行って手続きします。対面での加入なので解らないことの質問やアドバイスを直接受けられるのが最大のメリット。保険の種類も豊富で、じっくりと吟味しながら自分に最適な保険をチョイスできるところも安心です。必要なものはクレジットカードや現金、銀行口座のカードや通帳、銀行届け印鑑、本人確認書類などです。

「旅行代理店」「空港」旅行代理店では、ツアーなどの申込みの際に一緒に保険も選べるので便利です。また万が一保険の手続きを忘れてしまった場合には空港での手続きがおすすめ。ですが慌ただしい中での加入となるので最後の手段として考えた方がいいでしょう。

※基本的な補償の受け方
旅行先に保険証書を持って行く必要はありません。ただし証券番号や証券の控え、緊急連絡先はメモして持っていましょう。万が一トラブルに遭ってしまい、保険を適用したい場合には以下の流れが基本ですが、加入した保険の種類などで異なる場合もあり得るので手続きの仕方をチェックしておきましょう。
1、保険会社にトラブルの連絡をして担当者の指示に従う
2、保険金請求書を郵送してもらう、または保険会社のサイトで取得しておく
3、必要書類(保険証書の原本またはコピー/治療費などの領収書/医療機関の診断書、警察でのトラブル証明書/パスポートのコピー)を揃える
4、保険金請求書や必要書類を送付する
5、書類が到着してから約90日営業日以内に保険金が支払われる

海外旅行保険の選び方

クレジットカード付帯保険では不安なので加入する海外旅行保険。それだけに選ぶときには、行き先や個人旅行か家族旅行か、現地のどこで何をするのかなどをしっかりと考慮することが大切になってきます。
【保険選びのポイント】近年では海外旅行保険の種類も数多くあります。その中から自分に合った保険を選ぶのも大変ですが、選び方のポイントをおさえて無駄のない保険を選ぶようにしましょう。
1、 契約者の人数
保険に入りたい人が自分だけなら個人プラン、家族など複数で加入したいならファミリープランやグループプランを選ぶことで保険料を抑えることも可能です。友だちなどと海外に行くなら、保険加入は個人個人ではなくグループプランを提案してみてはどうでしょう?
2、補償額を考える
特に治療費などは海外ではかなり高額です。加えて最近の円安でさらに治療費も上がってくるでしょう。これを考慮して補償額は“無制限”を選ぶのが安心ですが、少なくとも1000万円以上の補償を選んでおきたいところです。また、クレジットカードの付帯保険の内容を確認して、それに上乗せできる補償を選ぶのも安心度が高いです。
3、サポート体制も要チェック
まずチェックしたいのは24時間体制での日本語サービスです。よほど現地語に精通している人以外は、時差を気にしないで病院の手配や保険に関する質問などを受けられるので必須です。また、保険会社と提携している病院であれば、保険会社から直接治療費などが支払われるキャッシュサービスが利用できるので便利です。現地での提携医療機関を確認して、行けるならその病院で治療を受けるのがベストです。ただし、その病院の評判などを確認しておくことも忘れずに。

【おすすめの海外旅行保険】
最後にいろいろな旅行保険のサイトで人気の上位にランクインした、2024年度最新の海外旅行保険を、安心の大手保険会社を中心に抜粋(順不同)してご紹介します。気になるものがあったら保険の内容を確認して下さい。また、海外旅行保険は他にも多数あるので、自分の旅行にいちばん適した保険を探してみて下さいね。

※ソニー損保の海外旅行保険
https://www.sonysonpo.co.jp/travel/

※SBI損保の海外旅行保険
https://www.sbisonpo.co.jp/travel/

※ジェイアイ傷害火災のt@bihoたびほ
https://www.ji-hoken.jp/

※AIG損保の海外旅行保険
https://aighoken.com/

※三井住友海上のネットde保険@とらべる
https://www.ms-ins.com/

※東京海上日動火災保険 MARINE PASSPORT
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/

※損保ジャパンの新・海外旅行保険off!
https://www.sompo-japan.co.jp/