シンガポールの両替所で起きたトラブル
旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
シンガポール
あなたが旅行に行った年月
2016年11月
あなたの年齢、性別、職業
33歳、女、専業主婦
一緒に旅行に行った人の人数
4人
トラブル体験をした場所
シンガポールのモール内にある両替所
トラブル内容
これまで20回以上海外旅行経験のある元CAですが、一度だけ外貨両替のトラブルに遭ったことがあります。年中暑いシンガポールもクリスマスデコレーションで賑わう11月頃、長期滞在後に余ったシンガポールドルを日本円に替えようと、シンガポールのシティのとあるショッピングモール内にあるマネーチェンジャー(いわゆる両替所)を訪れたときのことでした。そのショッピングモールにはたくさんの両替所があり、ほとんどのお店はインド人(あるいはインド系シンガポール人)によって運営されていました。銀行や空港の両替所などと違い、街の両替所は彼らのさじ加減でレートが動くという特徴があり、うまく交渉すればかなりお得に両替できることもあります。それを利用して、私と友人は手分けをしていくつかの両替所で日本円を買うレートを聞き出し、”友人と合わせてまとまった額を替えるからもっと良いレートを”と交渉し、提示されたレートを一旦保留にしてLINEで友人と連絡を取り合い、”あそこの両替所が1.○○(当時のレート)で替えてくれると言ってるから、そこで替える”と言って去るふりをして引き止めさせ、もっと良いレートを引き出す…という手法でレート交渉を行いました。
せこいようですが、交渉可能な両替所で相手の最初の言い値で両替するのはかなり損なのです。しかし当然、相手も儲けを出さなければならないので、その日の為替相場からあまりにもかけ離れたレートになってくると”わかった、うちはこれ以上無理だから”と引き止めるのをやめます。大体同じような数字で折り合いがつくことが多いのですが、その日はある一軒だけ、更に良いレートを提示してきました。カウンターに座っていたインド人の中年男性が、何やら電話で”ボス”と呼ばれる人に連絡を取り、ヒンドゥー語とおぼしき言葉でやりとりをはじめ、”ボスからのOKが出た”と言って、他の店よりもかなりお得なレートをオファーしてくれたのです。私と友人は”ラッキー!”とばかりにそこで両替することを決め、あらかじめ数えてまとめておいたお札の束を渡しました。インド人男性はそれを機械に入れて枚数を数えると、カウンター内に用意してある日本円では足りなかったようで、部下らしき若いインド人男性にどこかへ取りに行かせました。しばらくしてその若者が帰ってくると、用意された日本円の束を同じように機械にかけて見せ、輪ゴムで留めて私たちに渡しました。いつも”念には念を”の精神で、紙幣の枚数を数えることは怠らなかった私たち。
ですがここに思わぬ落とし穴があったのです。両替した金額は○万○千円と違う種類の紙幣の組み合わせだったのですが、せわしないショッピングモールの中だったので、全体の枚数を数えることしかしませんでした。ところが後になってホテルで再度数え直してみると…どうにも合計金額が合わない!なんと、一万円札が一枚足りず、代わりに千円札が一枚多いではありませんか。悔しいですが、一旦その場を離れてしまっている以上、金額違いのクレームなど受け付けてもらえるはずがありません。両替所でぼったくられたという話はいろんな国で聞いたことがありますが、よりによって治安のいいシンガポールでこんな目に遭うとは。もしかしてただのミスかも?とも一瞬思いましたが、相手はプロです。インド人のずる賢さ、抜け目なさは並大抵ではありません。”全体の枚数だけでなく、いくらの紙幣が何枚で合計金額は合っているかを即座に相手の眼の前で確認する”ことの大切さを改めて思い知るとともに、ほんの少しの目先のレートに釣られてまんまと引っかかった自分たちのあさはかさを恥じた出来事でした。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
両替後、その場ですぐに”いくらの紙幣が何枚あるか”数えるべきだった