ラオスのバンビエンにてあっけなく日本円を持ち逃げされた経緯
旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
ラオス、バンビエン
あなたが旅行に行った年月
2016年8月
あなたが旅行に行った回数
12回目
あなたの年齢、性別、職業
48才、男性、自営業
一緒に旅行に行った人の人数
単独
トラブル体験をした場所
バンビエン市街中心地の外貨両替所前
トラブル内容
東南アジアの中でもラオスは比較的治安が良い方だと思っていましたので、油断しきっていて外貨両替所付近で詐欺に近いトラブルに巻き込まれた私の体験をお伝えしたいと思います。
実際のところラオスの人たちの中でも特にバンビエンはまだのんびりした空気が残っていて、首都のビエンチャンや大観光地のルアンパバーンなどと比べると、物価も安く旅行仲間からも現地の人との間でのトラブルは聞いたことがありませんでした。 ただ、ラオスは社会主義国なこともあってか銀行などの金融関係がクローズする時間は日本並みに早く、私が知る限りではしっかりとした看板を出している公式の両替所は一軒しかないため、夕方を過ぎてそこが閉まってしまうと非常に不便であるという状況でした。
両替トラブルに巻き込まれた日の私は、まだ日の高いうちからゲストハウスで知り合った外国人数人と一緒にビールを飲んだり焼き肉を食べたりし、夜からは車で数十分行った水辺の場所に遊びに行く約束などをして大いに盛り上がっていました。 そして夕方になりラオスキープの現金が足りなくなったことに気づいたので両替所に向かったのですが、その日はもう閉まっていて公式の両替所で両替することはできませんでした。とはいっても旅行代理店などでは為替レートは少し悪くなるものの、軒先に黒板を出しているお店は複数ありましたのであまり気にも留めずに、両替できる場所を探し始めました。ただお店側も足元を見ているらしく日本円からラオスキープへの交換レートは物凄く悪かったので、ある程度納得できるレートで交換できる店を探そうと思い2軒目に向かい始めた時、OLのような服装をした背の高い女性に話しかけられました。 声が低いのですぐにレディボーイだとわかりましたが、タイなどでは普通にレディボーイが事務所の受付に座っていたりしますので、いま出てきた店の中から私と同時に出てきたことと、スーツのようなキチっとした身なりをして流暢な英語を使っていたので 勝手に私はその旅行代理店の関係者か取引先の金融機関などのマトモな人だろうと思い込み信じ込んでしまったのです。
彼女が言うには「自分が関係している両替所ならこの時間でも良心的なレートで交換してくれるし、帰り道だから自分が乗るバイクに乗せて連れてってあげてもいいよと」提案してくれました。私は全く疑っていなかったのでそう遠くない場所だということだけ確認するとその提案に乗ることにして、彼女のバイクの後ろに乗せてもらいほんの数百メートル離れた場所にある大きなバーの正面に着きました。
今から考えてみるとここから先が絶妙なのですが、まずバーの中に彼女はさっと入っていくと慌てて出てきて「今は両替担当者がいないから今必要な部分だけ両替してもらったらどうだろう1000円位なら私が両替してもいいよ」と言ってくれました。 私が逡巡していると彼女は「両替担当者もそのうち戻ってくるからせっかくだしここで飲んでてもいいよ、私が建て替えておくよ」とも言ってくれました。私はもうこの時点ではすっかり彼女を信じていますのでその言葉に甘えることにして、もはや両替のことよりも会話を楽しむモードに入ってしまいました。
数十分ほどすると表に日本製らしき四駆が止まり中から二人の年配の男性が出て店の奥に入ってきました。 彼女はそれを一瞥すると2人を追いかけて店の中に入っていき慌てた様子ですぐ出てきて「いくら両替したいの?500万ラオスキープ(日本円なら約7万円)で足りる?」と聞いてくるので少し多いかなとも思いましたが、手元の財布には10万円以上入っていましたし彼女が提示してきたレートは公式両替所とほぼ変わらないレートでしたので彼女に7万円を渡し両替をお願いしました。
彼女は私の7万円を持ったまま店の奥に入っていき当然戻ってきませんでした。 車から降りてきた男性は彼女と知り合いであるはずもなく、ただ歩いていたら犯罪の道具に使われたというだけで、店の人間たちはもしかしたら彼女を知っていたかもしれませんが、ラオスの日本人の滞在期限は15日で私はすでにそのほとんど過ごしてしまっていたので彼女から7万円を取り返すためだけに再度入国してくるというのは現実的ではありませんし。そもそも警察に訴えたところで日本の警察のように真剣な捜査は行われないでしょうし、油断禁物だるという授業料だと思って諦めることにしました。
最後に、バーの支払いが残りましたがその支払いはあっさり日本円で受け取ってくれましたので(交換条件はむろん最悪でしたが) この7万円の授業料払って私が学んだことは、銀行や公式両替所がしまってしまった後はレートが悪くても我慢すること。 間違っても店を構えていない個人を相手に現金を渡したりしてはいけないと言うごく当たり前の教訓でした。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
両替所前とは言え多額の現金を財布から見せたのが失敗だった、日本人にとっては数万円は少額でも途上国の犯罪者にとっては全力で奪いに出るような大金であることをもっとよく認識しておくべきだった