ミャンマー・ヤンゴンでの命懸けの外貨両替
旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
ミャンマー、ヤンゴン
あなたが旅行に行った年月
2012年1月
あなたが旅行に行った回数
20回目
あなたの年齢、性別、職業
47歳、男、コンサルタント
一緒に旅行に行った人の人数
単独
トラブル体験をした場所
ヤンゴン市内の両替所
トラブル内容
ミャンマーに仕事で長期滞在していた時のことです。その頃、ミャンマーでは、外貨両替は公認レートと市場レートがあり、市場レートは公認レートの約3倍のレートで取引をしていました。つまり市場レートで両替すれば、三分の一の価格で購入できることになります。ただ、市場レートで両替をするためには、闇両替商に行かなければなりません。闇両替は違法で警察に見つかれば即牢獄です。世間では闇両替商で外貨両替するのが一般的でした。
私も普段は馴染みの両替商で両替をするようにしていました。私が使っていた両替商は市街地から離れたアパートの一室です。ドライバーの紹介で行くことになりました。最初に行った時は「このまま拉致されたらどうしよう」とすごく不安になり、ドライバーに何回も「本当にここ、大丈夫なのか」と確認しました。
そこの闇両替商のセキュリティーは非常に厳戒で、アパートの下に到着したら、携帯電話を鳴らします。すると両替商が部屋のある3階の窓から顔を出して周りを確認した後、鍵をロープでつるして下ろし、それを受け取りアパート内に入る、という形です。
その日もいつも通り私はドライバーと二人でその両替商を訪れました。両替を終え、アパートから出ようとすると携帯電話がなりました。着信は両替商からでした。「今、外に出るな。警察がいる」というので私とドライバーは両替商の部屋に戻ることにしました。窓からそっと外を見ると特に警官らしい人はいません。もともと人通りが少ない場所にアパートはありましたが、数人の男が普通に歩いているだけにみえました。
私は両替商に「警察はいないじゃないか」と聞くと下の道を歩いている一人の男を指さし「あいつはこの辺では見かけない顔だ。怪しい。この国では私服の秘密警察が結構いるんだ。」と言ってきました。とんだトラブル発生です。30分位してその男の姿は消えたので、外に出ることにしました。外に出る際、両替商から「もし、誰か寄ってきたら『私は中国系のミャンマー人です。』とミャンマー語で答えろ。だからそれ以上、何を言われても話すな。中国系と言っておけばミャンマー語が下手と思って何も聞いてこないはずだ。」と言われました。
すごく緊張しながら私とドライバーは外に出ました。一応、両替商には、自分たちが出た後、誰か車で付けてるようであれば携帯電話に連絡をくれ、と言っておきました。結局、その後、両替商からは連絡が来ず、警察から聴取を受けることもなかったですが、寿命が縮まる思いでした。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
公認レートで外貨両替すべきですが、なかなか難しい状況でした。